内転筋と腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)は、筋膜を介して体幹と下肢の連動性をサポートする重要な役割を持っています。
この筋膜のつながりは、運動パフォーマンスや姿勢の安定に深く関わっています。
内転筋と腹斜筋が安定すると、
以下のような効果があります!
1. 骨盤と体幹の安定性が向上する
•骨盤の位置が安定し、体幹全体の安定性が高まります。
•内転筋は骨盤の内側を引き締める役割があり、腹斜筋は骨盤と胸郭をつなげて姿勢を整えます。
•日常動作(立つ・座る・歩く)やスポーツ動作において、骨盤が安定することで無駄な動きが減少します。
2. 歩行やランニングの効率が向上する
•下肢と体幹の連動がスムーズになります。
•内転筋が下肢を安定させ、腹斜筋が体幹の回旋をサポートすることで、歩行やランニングの際にエネルギーのロスを最小限に抑えられます。
•体幹の回旋と脚の動きが効率的に連動するため、より滑らかで速い動作が可能です。
3. 姿勢が整う
•内転筋と腹斜筋が協働することで、骨盤の前傾や後傾の過剰な動きを防ぎ、自然な姿勢を保つことができます。
•姿勢の崩れによる腰痛や股関節の負担が軽減されるため、長時間のデスクワークや立ち仕事でも体が楽になります。
4. 体幹の回旋や側屈が安定する
•腹斜筋が体幹の側屈や回旋をサポートするため、スポーツ動作(ゴルフスイングやテニスのフォアハンドなど)がより安定し、力を効率よく発揮できます。
•内転筋が下半身を支えることで、回旋時のブレを抑え、より強いパフォーマンスを発揮できます。
5. 怪我のリスクが減少する
•骨盤と体幹が安定することで、膝関節や腰椎、股関節にかかる負担が軽減され、怪我の予防につながります。
•特に、内転筋が弱いと膝が内側に入る「ニーイン」が起こりやすくなり、膝や足首に怪我を引き起こすリスクが高まります。腹斜筋が安定していれば、これを補正できます。
6. 呼吸機能の向上
•腹斜筋は呼吸補助筋としても働くため、安定することで深い呼吸がしやすくなり、酸素供給効率が向上します。
•運動時の疲労感が軽減し、持久力が向上します。
まとめ
内転筋と腹斜筋が安定することで、姿勢改善・動作効率・怪我予防・パフォーマンス向上など、日常生活からスポーツまで幅広いメリットがあります。特に体幹と下肢の連携がスムーズになり、身体全体の機能性が向上します。

『内転筋と腹斜筋の筋膜的つながり』
1. 筋膜経路(フロントライン)
•内転筋群(特に長内転筋や大内転筋)は骨盤の内側に付着し、そこから腹直筋や腹斜筋の筋膜につながっています。
•この連結は「アナトミー・トレイン」のフロント・ファンクショナルラインとして知られています。

2. 腱膜と筋膜のつながり
•内転筋群は、骨盤の恥骨付近で内腹斜筋・外腹斜筋とつながる腱膜(例:恥骨結合や鼠径靭帯)を共有しています。
•この連携により、下肢と体幹の動きが連動し、運動時の安定性が向上します。
『具体的な役割と機能』
1. 体幹の安定性
•内転筋が収縮すると、骨盤を引き締めるように働き、腹斜筋を通じて体幹の側屈や回旋の安定性を向上させます。
2. 歩行やランニングの効率化
•歩行やランニング時、内転筋が股関節を安定させると同時に、腹斜筋が体幹を回旋させます。
この協調運動がスムーズな動作を可能にします。
3. 力の伝達
•内転筋と腹斜筋は筋膜を介して力を効率的に伝える役割を持ちます。下肢から体幹への力の伝達がスムーズになることで、より強い運動が可能になります。
『関連するエクササイズやリリース方法』
1.エクササイズ
•内転筋と体幹を連動させるトレーニング
•プランク+内転筋スクイーズ
(ボールやクッションを膝で挟む)
•ローテーショナルランジ:体幹をひねりながらランジ動作を行う。
•コア&下肢強化
•デッドバグやサイドプランクに内転筋の収縮を加える。
2.リリース方法
•フォームローラーやボールを使い、内転筋や腹斜筋周辺をマッサージして筋膜のリリースを行う。
まとめ
内転筋と腹斜筋の筋膜的つながりは、体幹と下肢の連携を支える重要な構造です。このつながりを意識したトレーニングやリリースを行うことで、運動パフォーマンスの向上や姿勢の改善につながります。
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